Archive for October, 2008


ものの見方は後からでも養えることを強調している高濱正伸さんのメッセージを紹介する。これは『鉄腕なぞぺー』の「はじめに」に書かれていることの一部である。

足(直感的に見えたり感じたりする思考のスピード感)は若干遅くとも、気迫あふれる猛烈な努力によって、天才をしのぐこともできるのです。こういうと、なぐさめのように聞こえるかもしれません。しかし、ひらめきや図形センスなどの才能がありながら詰めの甘い子が、丹念につぶしていくまじめさにおいて抜けのない努力家に追い抜かれるということも、毎年、私の目の前で繰り返される現実です。

あいつは才能があるからなあとか、センスにはかなわないなあとか、つい思いがちである。でも、鍛えれば鉄腕になる可能性を否定する根拠は実はどこにもないようだ。

出典:算数脳パズル 鉄腕なぞぺー、高濱正伸、草思社

[amtap book:isbn=4794215916]


今日は、背中に小さなカイ君をおんぶしながら、おにぎりをにぎるオズボン未奈子さんのメッセージである。

「上のふたりは小さいころから保育園に通わせていたんですけど、この子はなかなか入れなくて。でもね、まあいいかなあ。こうやっておぶって作業できるうちは手元に置いておきたいなあ、なんて。3人目の余裕、なんですかねえ」

未奈子さんは、カイ君ともどもワークショップに出かけていってレクチャーもこなしてしまう。女性はやはりすごいなあ。僕ら男性にはつとまらないよこれ。

記事の締めくくりにはこう書いてある。

 私たちは、そのふたつの顔はまったく別物でなければいけないと、かたくなに思い込んでしまったのかもしれません。
 けれど、笑顔で立っている未奈子さんを見ていると、もっと思うがままでいいのだと気づくのです。私たちは、どちらかひとつを選ばなくてもいい。大切なものふたつを一緒に抱え込むことだって、きっとできるはずなのです。

毎日の生活では、あれを終わらせてから、これを終わらせてからと考えがちだ。でもまとめてやってしまうのも素敵だなあ。

未奈子さんのURLは次のとおり。

http://www.minako-osborne.com/
出典:天然生活2008年12月号


今日は、ペイリン効果で大ブレークしたMP704の製造元である増永眼鏡の社是を紹介したい。

当社は、良いめがねを作るものとする。出来れば利益を得たいが、やむを得なければ損をしてもよい。しかし常に良いめがねをつくることを念願する

「出来れば利益を得たいが、やむを得なければ損をしてもよい」。そう言われれば自然と利益のこともちゃんと考えるような気がする。

増永社長は、デザインを引き受けた川崎和男にこう言ったのだそうだ。

「売れなくてもいいから、思い切って好きなものを作ってください」

デザイナーにとってこれほど発奮材料になる言葉はないだろう。

出典:AERA 2008.11.3号、「福井の匠」が世界を席巻、南島信也


リンガマ+では、いろいろな分野のポジメッセージをどんどん紹介していこうと思う。今日は、2008年10月28日付けの朝日新聞に載っている次のメッセージを選んだ。

 急激な株安は、市場が壊れたのではなく、むしろ市場本来の機能が正常に働こうとしているとみるべきだ。東京市場は日米の政策で極度にゆがめられてきたため、ゆがみを解消する動きも急になった。ゆがみは二つ。日本経済の過度の外需依存と、東京市場を「日本の金を使う米国」が支えてきたことだ。
…………………………….

 ただ、株価が82年の水準に戻ったからといって、日本が築いたものをすべて失い、奈落の底に落ちたわけではない。培ってきた製造業などの実力は確かだ。コスト削減競争一辺倒をやめて内需が戻れば、日本企業の「繊細な日本の消費者への対応力」が高まり、コスト以上に競争力ある新製品にもつながるはずだ。

このメッセージからは、金融の知識があるかどうかに関係なく、今のマスメディアの論調で覆い隠されている重要なヒントを読み取れると思うのだが、どうだろう。

出典:朝日新聞2008年10月28日付、時時刻刻、きょうがわかる、アナリスト三国陽夫


公立中というとついタダと考えがちのようである。私の場合も形として理解していたのは給食費くらいだった(かなり昔だが偶然にもモデル校だったので給食があった)。

義務教育史上初の民間校長だった藤原和博は『つなげる力』の中で、次のように公立中の授業料を数字でわかりやすく示している。

 300人くらいの子どもが通っている学校なら、およそ三億円の経費がかかっているのが普通だ。「公立はタダだ」というはなはだしい勘違いをされている方もおられるようだが、子ども一人に約100万円の教育費がかかっている。およそ七割から八割が校長を含む教員の人件費だ。
 公立中の授業は年間に約1000コマあるから、100万円を1000で割れば、生徒一人当たり一コマが1000円という勘定になる。ちょうど、中学生の映画館の入場料と一緒だ。
 だから私は校長在任中、常々「あなたが今やった授業は、生徒一人から1000円の授業料をとるのにふさわしい授業でしたか?」と教員に尋ねてきた。

なるほど、先生の側から見てもついタダで生徒に教えているのだと思いかねない。給料をもらっているのだから、当然そこには財源がある。

ただ、1000円という授業料の重みをどうとらえるかは、人によって異なるだろう。この数字は、仮に一クラス三十人と考えた場合30000円になる。そのほうが先生にとってはイメージしやすいかな。

出典:つなげる力、藤原和博、文藝春秋

[amtap book:isbn=4163705902]


lulu.comというサイトに飛んでみた。やる気さえあればわずかな費用で自分の作品を出版できるというサービスである。

http://www.lulu.com/

今のところサイトは英文のみだが、これは今後の出版形態を考える上で重要なサイトなのだろう。自費出版というよりも自律出版という感じである。

日本にも無料出版オンブックというのがある。ただし今年はあまり活動していないようである。なぜだろう。

http://www.onbook.jp/kit/2006/12/

自律出版をやっていく場合、戦略的に一番重要なのはタイトルではないだろうか。せっかくいいものを書いたら、できるだけ人目にとまるようにする必要があると思う。


ノンフィクション作家の立花隆が、週刊文春2008年10月30日号の「私の読書日記」でメアリアン・ウルフの『プルーストとイカ』(インターシフト)をとりあげている。その中で次の部分に惹きつけられた。

 文章を読んでその意味を取るという行為は、全脳をフルに使う驚くべき複雑な知的作業である。そのプロセスがミリ秒単位で明かされていく。
 面白いことにどの言語を身につけたかによって脳の発達の態様がちがってくる。英語脳と中国語脳と日本語脳では、発達の仕方がちがうのだ。日本語脳は平がな、カタカナ、漢字をミックスして使うだけ、より複雑な(より高度の処理能力を身につけた)脳を育てていくという。

私は日頃、いろいろな文字の変換のことでぶつくさ言いながら作業していた。けれども、これだけのことができる脳にもっと感謝しなければいけないようだ。子供の頃から日本語という言語環境に置かれているのは、どうやらとても贅沢なことらしい。

出典:週刊文春2008年10月30日号、私の読書日記

[amtap book:isbn=4772695133]


「ほぼ日」という言葉が好きだ。きちんと発音しただけでほのぼのとしてくる。と同時に続けることの大切さも頭に浮かぶ。

家元の糸井重里は「アサヒ求人」の「私の転機」で、こう言っている。

‐本心に気付き、実行するためには
フルに自分を活用しようとしなければいいんじゃないかな。ハンパのままでもいいじゃん。ヘンに「こうしなきゃ」と自分に課題を作らず、赤ん坊のような気分で、楽しいと実感できるほうへ進んでいけばいいんです。案外そういう人に面白い話が舞い込んでいくものですしね。

「ハンパのままでもいいじゃん」。そう、何でも完璧ということはあり得ないのだろう。これもいい言葉だな。
出典:朝日新聞2008年10月24日付、アサヒ求人、私の転機


慣性の法則ではなく、「一貫性の法則」というのがあるのだそうだ。その概念は何となく理解していたが、法則の名前までは知らなかった。小売業の世界では当たり前のことらしい。弁護士の谷原誠の書いた『するどい「質問力」』で次のように説明されている。

いったん表明した立場と一貫した行動を取ろうとする傾向を、「一貫性の法則」といいます。ハンバーガー店なども、この原理を利用しています。たとえばマクドナルドでハンバーガーなどを注文すると、「ご一緒にポテトはいかがですか?」と聞かれます。決して注文する前には聞きません。まずは客に、「購入する」という立場を表明させる。

くだけた言い方をするならば、「ついでにの法則」だな。親しくなったお店なら、「ついでにこれどうですか」とか言われそうな気がする。そういえばAmazonもこの法則をどんどん使っている。

出典:するどい質問力、谷原誠、三笠書房

[amtap book:isbn=4837922651]


いよいよ「グーグルフォン」が米国で発売されることになった。まだ日本で売るかどうかは未定らしいが、まさに「来たな」という感じである。

10月22日付けの産経ニュースで、次のように紹介されている。

米携帯電話大手Tモバイルは22日、インターネット検索大手グーグルが開発した携帯向け基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載したいわゆる“グーグルフォン”の初機種「G1」の米国での販売を始める。価格は2年契約の場合で179ドル(約1万8000円)。グーグルは携帯を通じたネット広告市場を開拓する。

http://sankei.jp.msn.com/topics/economy/1983/ecn1983-t.htm

いずれは日本にも登場するだろうから、これでいよいよ本格的に携帯がチラシ広告になるのだなと思った。以前から言われているように、お野菜の値段とかも、どこのスーパーが一番安いかがすぐにわかるようになり、「あなたの地域ならここ」という具合に教えてもらえる可能性がある。

基本ソフトである「アンドロイド」は、昨日リンガマ+で書いたロボットと人間の共生とリンクしているにちがいない。将来、グーグルフォンが、ミニチュータローになることも十分考えられそうだ。

出典:産経ニュース2008年10月22日付


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